猫がよだれを垂らしているのを見つけると、驚いたり心配になったりする人も多いかもしれません。
犬ではよだれがよく見られますが、猫は普段ほとんどよだれを垂らさない動物です。そのため、よだれが見られる場合には体調の変化や口の中のトラブルが関係している可能性があります。
とはいえ、すぐに深刻な病気とは限りません。一時的な吐き気やストレスなどで起きることもあります。
大切なのは、どのような原因があり得るのか、そしてどのような症状があれば受診を検討すべきかを知っておくことです。
この記事では、猫のよだれの主な原因と、受診を考える目安を紹介します。
猫のよだれはどんなときに起きるのか
猫は通常、口の中の唾液をほとんど外に垂らしません。そのため、よだれが見られる場合は、何らかの刺激や不調が関係している可能性があります。
よだれが出る状況として、次のようなものがあります。
- 口の中に痛みや炎症がある
- 有害なものを舐めたり食べたりした
- 吐き気や体調不良がある
- 強いストレスや乗り物酔いがある
一時的な反応のこともありますが、普段と違うよだれが続く場合は体のサインとして考えることが大切です。
猫のよだれの主な原因
猫のよだれにはいくつかの原因があります。主な原因は次の4つに分けられます。
口腔トラブル
猫のよだれで比較的多い原因の一つが、口の中のトラブルです。
例えば次のような状態があります。
- 歯周病
- 口内炎
- 歯の破折
- 口腔腫瘍
- 口の中の異物
このような場合、よだれ以外にも次のような様子が見られることがあります。
- 食べづらそうにする
- 口を気にして前足で触る
- 口臭が強くなる
- よだれに血が混じる
猫は口の痛みを隠しやすいため、症状が進んでから気づくことも少なくありません。
中毒や刺激物
猫が有害な物質に触れたときにも、よだれが出ることがあります。
例えば次のようなケースです。
- 有毒植物を舐めた
- 洗剤や薬剤に触れた
- 強い刺激物を口にした
こうした場合、よだれに加えて次のような症状が見られることがあります。
- 嘔吐
- ぐったりする
- 震えや神経症状
急激な変化がある場合は、早めに動物病院での診察を検討します。
内科的な体調不良
よだれは口の問題だけでなく、体調不良のサインとして出ることもあります。
例えば次のような状態です。
- 吐き気がある
- 腎臓の病気
- 神経症状
吐き気があるときにはよだれが増えることがあります。この場合、食欲低下や嘔吐が見られることもあります。
一時的な反応
病気とは関係なく、一時的によだれが出ることもあります。
例えば次のような状況です。
- 強いストレス
- 乗り物酔い
- 苦味のあるものを舐めた
この場合は原因がなくなると自然に治まることが多く、他の症状が見られないことが一般的です。
口腔トラブルが原因になるケース
猫のよだれでよく見られる原因の一つが、口腔疾患です。
歯周病
猫でも歯周病は珍しくありません。歯ぐきの炎症が進むと、痛みや不快感からよだれが増えることがあります。
症状としては次のようなものがあります。
- 口臭
- 歯ぐきの赤み
- 食べにくそうな様子
口の中を確認する際には、無理に口を開けようとすると猫が強く嫌がることもあります。普段から口の健康を意識してケアする人もいます。
慢性口内炎
猫では慢性的な口内炎が強く出ることがあります。これは「猫の慢性口内炎(慢性歯肉口内炎)」と呼ばれる状態です。
この場合、次のような症状が見られることがあります。
- 大量のよだれ
- 食事を嫌がる
- 強い口臭
痛みが強いことも多く、早めに動物病院で診察を受けることが検討されます。
口腔腫瘍
まれですが、口の中の腫瘍が原因でよだれが出ることもあります。
例えば次のような変化が見られることがあります。
- よだれに血が混じる
- 口の中にできものがある
- 顔の形が変わってくる
こうした症状がある場合は、早めに動物病院で相談することが大切です。
受診を検討すべきサイン
猫のよだれを見つけたとき、すぐに病院へ行くべきか迷うこともあるかもしれません。判断の目安としていくつかのポイントがあります。
すぐ受診が必要な症状
次のような症状がある場合は、早めの受診を検討します。
- 痙攣や神経症状がある
- 呼吸が苦しそう
- 大量のよだれが急に出た
- 強いぐったり感がある
中毒や重い体調不良が関係している可能性があります。
早めの受診が望ましいケース
緊急ではない場合でも、次のような症状がある場合は受診を検討します。
- 食べられない
- 口を気にして触る
- 口臭が強い
- よだれに血が混じる
口の中の問題が隠れている可能性があります。
様子を見ることがあるケース
次のような場合は、状況を見ながら判断することもあります。
- 一時的によだれが出た
- すぐに治まった
- 他の症状がない
ただし、よだれが繰り返し見られる場合や普段と違う様子が続く場合は、動物病院で相談する方が安心です。
よだれを見つけたときの基本的な考え方
猫のよだれを見つけたときは、まず落ち着いて次の点を観察してみましょう。
- 食欲はあるか
- 口を気にしていないか
- 嘔吐や元気の低下がないか
- よだれが続いているか
猫は体調の変化を表に出しにくい動物です。そのため、よだれという一つのサインから体の状態に気づくこともあります。
原因がはっきりしない場合でも、迷ったときは動物病院に相談することで状況が整理されることがあります。普段の様子をよく知っている飼い主の観察が、早めの気づきにつながることもあります。






