犬と暮らす毎日は、きっと特別なものになります。でもその一歩を踏み出す前に、ちょっと立ち止まって考えてみることも大切です。
この記事では、初めて犬を迎えようとしている方に向けて、知っておくと安心につながる7つの視点を紹介します。どれも「飼うべき」「やめた方がいい」といった決めつけではなく、自分らしい選択をするためのヒントとして役立てていただけたらうれしいです。
犬との暮らしは、生活リズムを大きく変える可能性があります。
散歩、食事、トイレの世話、遊びやスキンシップ。どれも毎日のことです。特に散歩は、1日1〜2回、1回あたり30分〜1時間ほどが目安になります(犬種や性格によって異なります)。
雨の日も雪の日も、朝が早くても疲れていても、犬は「今日はやめておこう」と言ってはくれません。留守番の時間が長くなれば、その分ストレスや問題行動が出ることもあります。
たとえば、共働き家庭で朝の散歩とごはん、トイレ掃除を急いで済ませ、帰宅後はすぐに夜の散歩へ。食後は遊びとスキンシップ、時にはトレーニングも。こうした生活を毎日続けるには、ある程度の体力と覚悟が必要です。
「自由な時間が減った」と感じる人もいれば、「生活にハリが出た」と感じる人もいます。大切なのは、自分の今の暮らしに無理なく取り入れられそうか、一度想像してみることです。
犬との暮らしには、思っている以上にお金がかかることがあります。
合計すると3〜5万円以上は見込んでおきたいところです。
生涯では200〜300万円程度かかるという調査結果もあります。加えて、ケガや病気によっては数十万円の手術費用が発生することもあります。
「月々これくらいなら大丈夫そう」と思っても、急な入院や治療費が必要になると大きな負担になります。ペット保険に加入する家庭も増えていますが、補償の範囲や金額は事前に確認しておくのがおすすめです。
犬の寿命は平均して10〜15年ほど。
小型犬では15歳を超えることもめずらしくありません。そのあいだ、飼い主の生活にも様々な変化があるかもしれません。
犬が高齢になると、介護や通院などの手間も増えていきます。夜泣き、寝たきり、オムツが必要になるケースもあります。
「今は余裕があるけれど、10年後も同じように世話ができるだろうか?」
そんな問いを一度、自分自身や家族と話してみてください。
「うちで犬を飼って大丈夫かな?」と考えたとき、住まいや家族構成も大切な要素です。
小さな子どもと活発な子犬の組み合わせでは、思わぬ事故が起きることもあります。高齢者が飼い主になる場合は、散歩の体力やもしものときの引き継ぎ先も考えておくと安心です。
また、実際には「子どもが世話するって言ったのに、結局すべて親がやることになった」という声も少なくありません。家族でどこまで分担できるか、具体的に話し合っておくことが大切です。
「飼いやすい犬種ってありますか?」という質問はよくあります。
でも実際には、同じ犬種でも性格や行動はさまざまです。たとえば、「チワワは小さいから初心者向き」と思っていても、警戒心が強くてよく吠える子もいれば、逆に「大型犬は大変そう」と思われがちなゴールデンレトリバーがとても穏やかだったりします。
飼いやすさを「犬種」だけで判断するのではなく、自分の生活リズムや性格に合った子を探す視点が大切です。
もし保護団体やブリーダーから迎える場合は、性格や過去の飼育環境について相談できることもあります。できるだけ「見た目」だけで決めず、一緒に暮らすイメージを持てるかがポイントです。
犬を迎える方法はいくつかあります。
譲渡条件は団体や自治体によって異なりますが、留守番時間や家族構成など一定の条件がある場合もあります。
以下のような公的な情報も参考になります:
「保護犬って大変そう」というイメージだけで選択肢から外してしまうのはもったいないかもしれません。まずは譲渡会に行ってみる、相談してみるだけでも大きな一歩です。
最後に、犬を迎えた後に「思っていたのと違った…」と感じやすいこともいくつかご紹介します。
毎月の出費だけでなく、ケガや病気、しつけ教室、トリミング、旅行時のペットホテル代など、予定外の出費が積み重なります。時間的にも、「朝夕の散歩+遊び」で1〜2時間取られる日がほとんどです。
泊まりの旅行はもちろん、日帰りでも長時間の外出は難しくなります。ペットホテルに預けると1泊5,000〜10,000円かかることもあり、気軽な旅行とは言えなくなります。
トイレの失敗、抜け毛、噛み癖。お気に入りだったスリッパや家具がボロボロになることも。最初は「なんでこんなことするの…」と戸惑うかもしれません。
「何度言ってもトイレを覚えてくれない」「吠えが止まらない」…そんな悩みに直面することもあります。しつけには時間と根気が必要です。誰かの成功談と比べて落ち込む日もあるかもしれません。
最初は「みんなで育てよう」と言っていたのに、気づけば毎朝早起きして散歩に行くのは自分だけ。そんな状況になると、負担感や孤独感が強くなることもあります。
これらは「だから犬を飼わない方がいい」という話ではありません。
ただ、理想だけでなく現実も知ったうえで迎えることで、「こんなはずじゃなかった」という後悔を減らすことができます。
犬との暮らしは、たしかに手がかかることもあります。でもその分、日々の生活にやさしい時間が増えることも間違いありません。
迎える前のちょっとした準備や心構えが、その後の暮らしをぐっと豊かにしてくれます。
この記事がその一助になればうれしいです。