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デグー同士が毛をなめる・かじるとき|毛づくろいと毛かじりの見分け方
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デグー同士が毛をなめる・かじるとき|毛づくろいと毛かじりの見分け方

同居しているデグーを見ていると、一方がもう一方の体へ顔を寄せ、毛をなめたり、細かく口を動かしたりすることがあります。穏やかな毛づくろいにも見える一方で、「毛をかじっているのでは」「このまま一緒にしていて大丈夫だろうか」と気になることもあるでしょう。

デグー同士が相手の体を毛づくろいする行動は知られています。ただし、目の前の動きだけを見て「これは普通の毛づくろい」「これは毛かじり」とはっきり分けられるわけではありません。判断するときは、口をどう動かしているかだけでなく、そのあとに毛や皮膚へ変化が残っているか、相手がどう反応しているか、普段の2匹の関係に変化がないかまで合わせて見ると、状況を整理しやすくなります。

毛をなめる・口で触れること自体は、デグーの社会行動としてあり得る

デグーには、別の個体の体を毛づくろいする「アログルーミング」という行動があります。相手の体へ鼻や口を寄せているからといって、それだけで攻撃や異常な毛かじりとは限りません。

一方で、「前歯をどの程度使っていれば通常の毛づくろいなのか」を家庭で明確に判断するのは困難です。人から見ると、毛をなめているのか、細かくかじっているのか分かりにくい場面もあります。そのため、「歯を使っているように見えたから問題」「軽くしかかじっていないから大丈夫」と動作だけで線を引くよりも、そのあとに何が起きているかを見るほうが判断材料になります。

「毛づくろい=仲良し」とまでは決めつけない

アログルーミングはデグーの社会的な行動のひとつですが、それだけで2匹の関係全体を判断することはできません。毛づくろいをする場面があっても、別の時間には一方が追われ続けていたり、強くかまれていたりすることがあります。反対に、短い追いかけが一度あっただけで「関係が悪くなった」と決めることもできません。毛づくろいの有無だけでなく、普段どのように一緒に過ごしているかまで含めて見ましょう。

見分けるときは、口の動きより「毛と皮膚に何が残るか」を見る

毛づくろいか毛かじりか迷ったとき、確認しやすいのは行動の直後だけではなく、被毛がどうなっているかです。デグーは、毛をかじることで脱毛することがあります。相手がいつも触っている場所だけ毛が短くなっている、部分的に薄くなっている、同じ場所の変化が目立つようになってきた、といった場合は、単なる毛づくろいとして見過ごさず、経過を確認したい状態です。

ただし、毛が短く見えるだけで「同居相手が毛をかじった」と決めつけることはできません。誰がどの場所を触っているのか、その場所がその後どう変化しているのかを分けて考えます。

同じ場所の毛が短くなっていないか

一度の毛づくろいを見て判断するより、数回見たときに同じ場所へ集中していないかを確認すると状況を整理しやすくなります。

たとえば、

  • いつも同じ個体が同じ場所を触っている
  • その場所だけ周囲より毛が短く見える
  • 局所的に毛が薄くなってきた
  • 地肌が見える範囲が広がっている

といった変化が重なっていないかを見ます。

ひとつだけ当てはまったから毛かじりと判断するのではなく、「繰り返されている行動」と「実際の被毛の変化」が対応しているかを見るための手がかりと考えるとよいでしょう。

地肌が見えたら、皮膚の状態も確認する

被毛が薄くなっている場所では、毛の量だけでなく皮膚にも目を向けます。赤み、かさぶた、傷、出血、腫れ、フケのようなものが目立つ場合や、本人がその場所を強く気にしている場合は、「相手に毛をかじられた」という行動上の問題だけでは説明できないことがあります。毛が短いだけなのか、皮膚そのものにも変化があるのかで、考えるべき範囲が変わります。

相手がどう反応しているか、普段の2匹の関係も合わせて見る

被毛に変化がある場合は、「毛を触っている側」だけでなく、「触られている側」の様子も手がかりになります。デグーには、アログルーミングのほかに、追いかけや攻撃といった社会的なやりとりもあります。そのため、毛をかじるように見える場面の前後で、一方がどのように反応しているかも合わせて見ます。

一度の追いかけだけで「不仲」とは決めない

追いかけや鳴き声があったとしても、一場面だけで2匹の関係を判断することはできません。次のような複数の変化を合わせて見ます。

  • 一方が繰り返し逃げていないか
  • 相手が近づくたびに避けていないか
  • 追いかけが一方的に続いていないか
  • 休もうとしても追われていないか
  • 強くかみつく場面が重なっていないか

反対に、毛づくろいを受けたあとも普段どおり過ごしており、被毛や皮膚にも変化がないのであれば、行動だけから急いで関係を変える必要があるとは言い切れません。

逃げ続ける・傷ができるなら安全面を優先する

デグーは、強くかみつかれると傷ができることもあります。一方が繰り返し追われて逃げ続けている、逃げられる場所がない、かまれて傷や出血が生じているといった状態では、「毛づくろいかどうか」を見極め続けることより、安全の確保を優先します。

その場合も、「毛をかじったから必ず別居」と一律に考えるのではなく、実際に相手が傷ついているか、落ち着いて過ごせる状態が保てているかが判断の軸になります。

毛が薄いからといって、同居相手の毛かじりとは限らない

毛が短くなった場所を見つけると、直前に毛づくろいしていた同居相手が原因だと考えたくなります。しかし、デグーの脱毛には別の可能性もあります。

自分自身で毛をかじったり、ケージへ繰り返し体を擦りつけたりして脱毛することもあります。また、ダニに感染すると脱毛だけでなく皮膚にうろこ状のくずやかゆみが生じることがあり、真菌感染が関係する場合もあります。

ここで疾患を見分ける必要はありません。むしろ、「同居相手がその場所を触っていた」という事実と、「その相手が脱毛の原因である」という判断を分けて考えることが重要です。とくに皮膚そのものに変化がある、本人もその場所を頻繁に気にしている、脱毛が広がっているといった場合は、行動だけに原因を絞らずに考えましょう。

見守るか、環境を見直すか、安全確保や受診を考えるか

デグーの毛づくろいや毛かじりは、「何分続いたら問題」「何日経ったら受診」「何センチ毛が抜けたら異常」といった一律の数値では判断できません。ひとつの線引きを探すよりも、変化が残っているか、広がっているか、ほかの変化も重なっているかで考えていきます。

毛や皮膚に変化がなければ、まず全体の様子を見る

相手の毛へ口を寄せていても、その後の被毛に変化がなく、皮膚にも傷や赤みが見られず、2匹の関係も普段と大きく変わっていないのであれば、行動だけを理由にすぐ問題と決める材料は多くありません。

「かじっているように見えたか」だけでなく、その後も同じ場所へ繰り返すのか、毛や皮膚に変化が出てくるのかまで確認します。

同じ場所の毛が短くなるなら、環境と関係を見直す

同じ場所の毛が繰り返し短くなる、薄い範囲が目立ってくる場合は、被毛の変化と合わせて飼育環境や2匹の関係も確認します。

たとえば、休む場所や隠れられる場所を一方が使いにくくなっていないか、餌場や給水場所などで一方がもう一方を遠ざけていないか、距離を取れる場所があるかといった点です。

環境を変えれば毛かじりが治るとは限りませんが、個体同士が落ち着いて離れられる余地があるかを見直す材料にはなります。

傷や出血があるときは、安全確保を優先する

強くかまれて傷ができている、出血している、一方が継続的に追われて逃げられないといった状態では、同じ空間でそのまま経過を見ることよりも、安全を確保する必要があります。

一時的に距離を取らせる場合も、「何日離せばよい」「この手順なら再同居できる」と家庭で一律に判断するのは困難です。別居の期間や再同居まで含めて悩む場合は、個体の状態を踏まえて獣医師へ相談するとよいでしょう。

皮膚の変化や脱毛が続くときは、動物病院への相談も考える

脱毛が広がっている、皮膚に赤みや傷、かさぶた、腫れなどがある、強くかゆがっている、食欲や体重、活動量にも変化がある場合は、毛づくろいや個体関係だけではなく身体的な原因も考える場面です。

また、同居相手が毛を触っているところを見ていたとしても、それだけでは原因を特定できません。皮膚や全身状態にも変化があるときは、「毛をかじられた」と決めつけず、診察時に行動の様子や被毛の変化も含めて伝えると状況を共有しやすくなります。

まとめ

デグー同士が毛をなめたり、かじるように見える動きをしていても、その一場面だけでは社会的な毛づくろいなのか、毛かじりや個体間トラブルなのかを分けきれません。迷ったときは、行動の見た目だけで答えを出すのではなく、同じ場所の毛が短くなっていないか、皮膚に変化がないか、相手が逃げ続けていないか、普段の関係に変化がないか、その状態が続いたり広がったりしていないかという順に整理してみてください。

変化が残っていなければ落ち着いて経過を確認し、被毛の変化が続くなら環境や個体関係も見直しましょう。傷や出血がある場合は安全を確保し、皮膚や全身状態にも変化があれば動物病院への相談を考えます。「毛づくろいか、毛かじりか」をその瞬間に決めることより、その行動のあとに何が起きているかを見ることが、次の対応を考える手がかりになります。

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