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ペットの抜け毛が急に増えると、「これって大丈夫なのだろうか」と不安になることがあります。犬や猫には自然な換毛がありますが、なかには病気や体調変化のサインとして脱毛が起こる場合もあります。
ただし、抜け毛の量だけで異常かどうかを判断するのは難しいことがあります。大切なのは、毛の抜け方や皮膚の状態、かゆみなどの変化を合わせて観察することです。
この記事では、犬猫の正常な抜け毛の範囲と、受診を考えたいサインを整理します。迷ったときに落ち着いて判断するための材料として役立ててください。
犬や猫の毛は、ずっと同じ毛が生え続けているわけではありません。毛には成長期・退行期・休止期という周期があり、古い毛が抜けて新しい毛に入れ替わります。この自然な入れ替わりが換毛です。
多くの犬や猫では、春や秋など季節の変わり目に換毛が起こりやすくなります。ただし室内飼育では、空調や照明の影響で季節変化が小さくなり、換毛の時期がはっきりせず、年間を通して少しずつ毛が抜けることもあります。
犬では被毛の構造によって抜け毛の見え方が変わります。
外側の硬い毛と内側の柔らかい毛を持つタイプでは、季節の変わり目に内側の毛がまとまって抜けることがあり、抜け毛の量が一時的にかなり多く感じられることがあります。一方、下毛が少ないタイプでは、季節に関係なく少しずつ毛が抜けることもあります。
このような違いがあるため、抜け毛の量だけで異常かどうかを判断することは難しい場合があります。
猫でも基本的な換毛の仕組みは同じです。外で過ごす時間が長い猫では春と秋の換毛が分かりやすく、室内中心の猫では一年を通して少しずつ毛が抜けることがあります。
また猫は毛づくろいの回数が多いため、換毛期には毛を飲み込みやすくなり、毛玉として吐き出すことが増える場合もあります。
抜け毛が増えたときは、量だけで判断するのではなく状態を確認することが大切です。特に次のポイントを観察してみてください。
自然な換毛では、毛は全体的に少しずつ抜けていくことが多く見られます。
一方で次のような状態は、脱毛として扱われることがあります。
このような場合は、換毛以外の原因が関係している可能性があります。
毛だけでなく、皮膚の状態も重要な手がかりになります。次のような変化が見られることがあります。
皮膚炎では、これらの症状と脱毛が組み合わさって現れることがあります。
犬では、かゆみがあると次のような行動が見られることがあります。
猫の場合は、かゆみがあっても強くかかず、毛づくろいが増えて毛が抜ける形で現れることがあります。そのため、かいていないから大丈夫と判断してしまうと見落とすことがあります。
抜け毛や脱毛の原因は一つではなく、いくつかのタイプに分けて考えることができます。ここでは代表的なものを紹介します。
ノミなどの寄生虫が原因で、強いかゆみと皮膚炎が起こることがあります。犬では腰や尾の付け根付近、猫では顔や首、背中などに症状が出ることがあります。
いわゆる皮膚糸状菌症では、脱毛やフケ、赤みなどの皮膚症状が見られることがあります。人にうつる可能性がある感染症として知られています。
皮膚に細菌や酵母が増えることで、赤みやフケ、ベタつき、かゆみなどが起こることがあります。慢性化すると脱毛を伴うこともあります。
犬や猫では、環境中の物質や食べ物に対するアレルギーによってかゆみや皮膚炎が起こることがあります。かき壊しや毛づくろいによって毛が抜けることもあります。
甲状腺や副腎などのホルモンの異常では、かゆみが強くないのに毛が薄くなることがあります。左右対称の脱毛が見られることもあります。
猫では、環境変化やストレスなどをきっかけに毛づくろいが増え、毛が抜けてしまうことがあります。ただし、このような場合でも皮膚の病気が隠れていることがあるため、慎重な判断が必要になることがあります。
受診するべきか迷うときは、次のような状態を目安に考えることができます。
次のような症状がある場合は、早めに動物病院へ相談した方がよいことがあります。
緊急ではないものの、診察を受けておくと安心なケースです。
次のような状態では、自然な換毛の可能性も考えられます。
ただし状態が変化してきた場合は、早めに相談する方が安心です。
脱毛や皮膚トラブルでは、原因を特定するためにいくつかの検査を組み合わせて行うことがあります。
まずは皮膚の状態や脱毛のパターンを観察し、いつから始まったのか、季節との関係、食事や生活環境などを確認します。
皮膚を軽くこすって寄生虫を確認する検査や、毛やフケを顕微鏡で調べる検査が行われることがあります。
真菌や細菌の感染が疑われる場合には、培養検査で原因菌を調べることがあります。
ホルモンの異常などが疑われる場合には、血液検査が行われることもあります。
抜け毛のトラブルでは、量よりも次のポイントを確認することが大切です。
これらが見られる場合は、換毛ではなく皮膚のトラブルが関係している可能性があります。
迷ったときは、発症した時期や脱毛の広がり方を記録したり、写真を残したりしておくと診察の参考になることがあります。判断に不安がある場合は、早めに動物病院へ相談するという選択も安心につながります。